【企業コラム】新入社員研修で学ぶべきこと
平成28年2月16日
昨今の新入社員・若手社員が不足する社会人基礎力=就業実践力は、大きく区分すると以下の3つになると言われています(経済産業省調べ)。
1.協働する力「チーム力で働く」
2.交渉する力「コミュニケーション力」
3.自分で考え行動する力
各々について、コメントを加えていきます。
まず、協働する力「チームで働く」についてですが、一歩先をいく差別化のため経営資源の選択と集中を余儀なくされる企業は、一層高いパフォーマンスを発揮するため、組織のあり方を変えつつあります。以前のように、単に役割分担をして個の業務を積み上げていくというチーム運営ではなく、自立した個人が互いのメンバーの潜在能力を刺激しあいアイデアをぶつけあうことで、生産性を上げ、独自性を生みだすようになってきています。
すなわち、予測不能な変化に柔軟・迅速に対応することが企業に欠かせなくなるにつれ、「チームで働く力」がますます重要になってきていますが、この「チームで働く力」は、一朝一夕に身につかない総合力であると言われています。なぜなら、2つの重要な要素、「規律を守る」「傾聴し発信する」を含んでいるためです。
「規律を守る」とは、社会ルールや他人との約束事を守ることです。組織のルールやマナーを守り、場の空気を読み取って良い方向に持っていく言動が必要になります。個人では、当然のことように思われますが、個の集合体である組織になると、怪しくなってくるものです。
「傾聴し発信する」とは、人の話を聞くとき、単に受け身になってはいけないということです。傾聴するときは、相手が話しやすい環境を作り、ほどよいタイミングで質問する等、意見を積極的に聞き出す姿勢が重要になります。一方、何かを伝えたいときは、思いついたまま、話していないか、聴き手が 受け取る情報のうち、まずは、相手の理解に軸足を置き、伝える用語を一般的な言葉に置き換えたり、思いつくまま脈絡なく話すのではなく、自分の考えをまとめてから話すなど、「考えて話す」ことが求められるのです。新入社員研修実施の際には、最も時間を費やすべきところです。
次に、交渉する力「コミュニケーション力」ですが、経団連が公表する「企業が選考時に重視する要素」では、毎年第1位にランクされています。なぜ、そこまで重視されるのかというと、チームで働くことが増えたこと、社内におけるさまざまな部署との間での調整が必要になったり、高度化・特異化するお客様の要望やニーズを能動的に引き出すことが求められているからなのです。
ここでは、「読み取る力」が重要となります。過去に友人がまじめな話をしているときに、冗談と思って軽く受け流したために、怒らせたことはなかったでしょうか。昨今の新入社員は、相手の質問の意図や背景を理解できず、「読み取る力」が弱いと言われています。新入社員研修実施の際には、ポイントを理解させ、新入社員研修時のみならず、新入社員フォロー研修時にも、繰り返し、解説を加えることが大切です。
最後は、自分で考え行動する力ですが、ホームページなどで企業が求める人材像を調べてみると多くの企業で共通して求められていることです。社会人になると、様々なレベルで自分が判断しなければならないことが頻繁に出てきます。たとえ、新入社員でも、失敗のリスクも考えながら、選択肢の中から決断していくような自律性がないと、企業として変化に対応するスピードが鈍ってしまいます。自分の価値観が、行動の基準になっていると、それを軸に行動することができ、さらには、自信がつき、周りの人を巻き込むこともできるのです。新入社員研修時には、自分で考え行動できるよう、主語はいつも「私は」という1人称で、他人のせいにしない、ぶれない人材になるよう、指導していくことが大切になります。
当社の新入社員研修に関しては、上記の起視点を踏まえた新入社員プレミアムコースⅠを新設したしました。
詳しくは、プレミアムコースⅠをご参照願います。
文責:NKS能力開発センター 笠毛 昭彦
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- 2016年2月15日
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- 平成28年2月16日 昨今の新入社員・若手社員が不足する
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